ポーラが延々と語る(料理のあらまし編)
ポーラ「今度はオーセンティックなバールに行きたいですね~提督」
「えっ!連れて行ってくれるのですか!嬉しいです~」
「着きましたね提督~何飲みます?」
「ポーラはマティーニにしますね、ワインは禁止されてますが、ベルモットなら多分大丈夫です~」
「マティーニは食前酒ですので、一杯目に飲むといいですね~。」
「マティーニと言えば、ジェームズボンドよろしく『ウォッカマティーニ、シェイクで』なんて一回くらい頼んでみたいですね」
「そうですね、待ってる間に軽くイタリアの話でもしますね。」
「提督の持ってるイタリアのイメージはどんな感じですか~?」
「そうですよね、陽気な人間性、オリーブオイル、トマトを魚介とともにに使った料理、そしてヴェネツィア、フィレンツェといった都市ですよね」
「でもそれって結構変なイメージで、日本で例えると東京都民が京都で味噌煮込みを食べているのと同じくらいごっちゃになってるんですよね~」
「日本は東西に分けられるんですが、イタリアは3分割できるんですよ~。まずそれぞれの地域の特徴を軽く説明しますね~」
「水の都ヴェネツィア、イタリア最大の都市圏ミラノ、工業都市トリノ、屈指の港湾都市ジェノバ。それに加えてポー川流域で酪農や小麦、水稲栽培といった農業も盛んで、ものすごくものすごーく裕福な北部」
「ルネッサンスで有名なフィレンツェ、イタリアの首都ローマ、ヨーロッパ最古の大学があるボローニャ、ブドウ畑が広がり、ピサの斜塔もあるトスカーナ。トスカーナと言えばダンテですね。観光に強い中部」
「青の洞窟やナポリ、広大なオリーブ畑とトマト畑がありますし、レモンとマフィアで有名なシチリアのある南部」
「こう書くと、どこも均等に発展してるように見えますが、実は南北問題が深刻で~って話はいつかしますね」
「料理なんですが~、北部、中部は酪農が盛んですし~、フランスに近いのでバターやクリームをふんだんに使った料理が多いんですよ。」
「例えばカルボナーラや米があるのでリゾットがおいしいですし、あと生ハムだったり、カツレツもありますね~。」
「一方南部は提督がイメージしてるようなアクアパッツァ、魚介類のフリットがあります~。トマトをふんだんに使うのでカプレーゼもおいしいですね~。シチリアはアフリカに近いのでクスクスもありますね。」
「ちなみに~イタリア料理(通称イタ飯)と言えば、まず(ミラノ風)ドリアやナポリタンを思い浮かべるかもしれないですが、どっちも日本発祥なので~、イタリアで頼んでも『は?』みたいな顔をされるので注意してくださいね~」
「図にするとこんな感じです~」
「パスタについては一回分を使ってしまうのでまたの機会です~」
「あっ、マティーニ来てたんですね!このオリーブを食べるタイミングに悩みますよね。あと、『マティーニは3口で飲め』って言われていますので飲んでください!」
参考文献:相田裕『GUNSLINGER GIRL 』11巻、12巻、14巻